ABW(Activity Based Working:アクティビティー・ベースド・ワーキング)

ABWとは?

いま話題のABW。新しい働き方として最近よく耳にします。これは「Activity Based Working」の略で、好きな時に好きな場所で働く、つまり働く時間と場所を働く人が自由に選べる働き方のことです。

もともとヨーロッパで始まった概念で、海外の企業を中心に広まりつつあります。最近では日本の企業においても働き方改革の広まりとともに採用するケースが増えてきています。日本でも以前から「フリーアドレス」という考え方がありました。オフィス内に固定席を持たず自由に座席を選んで働くというスタイルです。普段あまり会社内にいない営業職などはフリーアドレス制という会社も多いのではないでしょうか。

ABWとフリーアドレス、どう違う?

その日働く座席が自由なフリーアドレスと働く場所が自由に選べるABW、いったい何が違うのでしょうか。

フリーアドレスとはその名の通り、「アドレス=働く場所」が「フリー=自由」ということ。単純に働く場所が自由だということです。固定席ではないというだけの意味です。これまで日本でフリーアドレスが導入されてきたのは主にオフィス空間の効率的な活用が目的でした。日中あまりオフィスにいない営業のために人数分の机を用意するのは場所がもったいないという発想です。

一方のABWは仕事の内容に応じて働く場所を選びます。打ち合わせはリラックスができるソファーなどがある空間で行ない、資料作成など集中が必要な作業は集中ブースで行うといった形です。人のActivity(活動)をもとに働き方を決めるのがABWです。複数の人で打ち合わせをしたり、ちょっと10分15分情報共有したり、時には集中して作業をしたり、遠隔地にいるメンバーとオンラインでWEB会議をする。仕事にはいろいろな種類があり、その仕事の内容によって適した環境やツールがあります。仕事の活動によって働く場所を使い分けることで生産性を高めようというアプローチがABWなのです。

ABWでは、「働く環境や場所」「ITツール」「働く人の行動」の3つのポイントを考慮します。フリーアドレスとの違いはここです。フリーアドレスでは働く場所が自由というだけですが、ABWは働く場所だけでなく仕事の内容に応じてITツールを使い分けたり働く人の行動を変えるように仕向けたりします。ABWではフリーアドレスと比べて仕事の内容に応じてより積極的に働き方を選びます。

ABWは多くのメリットがある

働く人の生産性を大きく高めるABW。他にも様々なメリットがあります。ABを取り入れるとフリーアドレスだけでなく働く場所も自社オフィスに縛られなくなります。社外のサテライトオフィスや在宅勤務、モバイルワークといったテレワークを導入することで自社オフィスのスペースを節約することができ賃料や光熱費といったコストの削減になります。働く人が自由に動き回るためにはスムーズな情報共有やコミュニケーションが欠かせません。情報を紙で所有していてはスムーズに共有することは難しいでしょう。情報をITツールで共有するようになるので紙の節約、ペーパーレスに繋がります。これも大きなコストの削減になるでしょう。

働く人が通勤ラッシュから解放されたり通勤時間のムダがなくなるというメリットもあります。働く人のワークライフバランスの向上が実現するでしょう。様々な業界で人手不足という声が聞かれますが、働き方に多様性を認める柔軟な会社に魅力を感じ人材が集まりやすくなります。いま働き手は会社を選ぶ基準として給料などの待遇面だけでなく仕事のやりがいや働き方の柔軟さ、働きやすさなどを重視します。特に優秀な人材ほどその傾向が強く、ABWを導入することでそのような優秀な人材が集まりやすくなります。