僕たちは仕事で楽をしたいんじゃない、楽しみたいんだ

労働は苦しいもの?

いまやっている仕事は楽しいですか?そう聞くと、そもそも仕事なんだから楽しもうとすること自体が間違っているという意見があるかもしれません。お金をもらっているプロフェッショナルなんだから、楽しもうなんて虫が良すぎると。もしくは苦しくても乗り越えた時に仕事の達成感があるし、苦しいのだから仕事からお金が生み出されるのだという意見もあるかもしれません。

欧米では労働には苦痛が伴うという労働観を持っている人が多いそうです。一説にはキリスト教の影響だと言われています。旧約聖書でアダムとイブは神の言いつけを破り「善悪の知識の木」の実を食べてしまいます。その結果エデンの園から追放され食物を得るのに一生苦痛を伴うという罰を受けることになります。このことから欧米では労働は苦痛を伴うものと認識されているということです。

少し余談ですが、キリスト教の世界ではアダムとイブに労働という罰が与えられたという解釈は間違っているようです。アダムとイブはそもそも働く人として神に作られました。罰として労働に苦痛が伴うようになったということです。

でも苦しみながら働きたくない!

キリスト教の考え方どうであれ、誰も苦しみながら働きたくはないと思うのです。「仕事・労働=苦痛」という先入観はいったん捨てたほうが良いです。若いときは苦労したほうが良いとかお金をもらっているんだからそのぐらいは我慢しなきゃ、などという言説はとりあえず無視しましょう。

現実問題、仕事って楽しいことばっかりじゃない。進めるのがしんどい作業、せまる納期、周囲からのプレッシャーなど長く仕事をしているとつらい局面は必ずあります。皆さんもこのようなつらい経験をされたことが一度や二度ではないでしょう。でも仕事には楽しい局面が必ずあります。楽しくなければ仕事が長続きしませんしスキルアップもないでしょう。人生の長い時間を仕事に費やすのであれば楽しく仕事をしたいのです。

楽な仕事≠楽しい仕事

仕事が「楽しい」のは仕事が「楽」だからではありません。仕事が楽しいと感じるのは仕事にやりがいがあるからです。個人的に思うのですが、楽な仕事って絶対に楽しくない。頭を使わなくても誰にでもできるような楽な仕事って誇りをもって取り組むことができません。なぜなら誰にでもできる仕事だから。自分がその仕事に取り組むべき理由がないんです。人は目的意識をもって仕事に取り組まなければやりがいを感じないし自律的に動くことができません。

必ずしも「苦しい仕事=やりがいのある仕事」というわけではありませんが、少なくとも楽な仕事にはやりがいを感じるのは難しいのではないでしょうか。仕事に限らずスポーツや趣味などもそうですが、つらい・苦しい・難しいことにチャレンジすることにやりがいを感じ、それを乗り越えたときに達成感を感じるものです。

仕事を楽しむには?

仕事に取り組む上で売上や何かの件数などの目標だけではなくその仕事に取り組む目的が明確化されていることが、仕事が楽しいと感じる、つまりやりがいのある仕事の必須条件です。ただし仕事の目的が設定されただけで自動的に仕事が楽しくなるわけではありません。仕事を自分で生み出せる人は少ないと思います。いろいろなアイデアを出してどんどん形にしていける人はあまり会社にはいません。大多数の人の仕事は上や横から流れてきます。

仕事の目的があってもそれだけで仕事が楽しくならないのは、仕事の大部分がほかの人から流れてくるからです。大事なのは私たち自身が意識的に仕事を楽しもうとすることです。流れてきた仕事の意味を考えるのです。いま取り組んでいることがお客様にどんな貢献をするのか、自分が勤めている会社に対し自分はどんな貢献ができているのかを考えて追求することで、仕事の目的が自分事に感じられるようになるでしょう。

仕事をしていると必ずつらい目に合うこともあります。お客様とトラブルになったり上司に怒られたり。時には理不尽に思えることもあるでしょう。でもそんなつらいシチュエーションを発想の転換で楽しもうとしてみる。自分のスキルアップに役立つかもしれないし、トラブルをきっかけにお客様との関係が深まるかもしれない。そう考えるとちょっとポジティブな気持ちになりませんか?