Googleが解明!チームのパフォーマンスが高いワケ

いま仕事のほとんどはチームで進めることが多いのではないでしょうか。私も責任者として7名のチームで仕事をしています。でも様々な従業員が集まるチームって人間関係やスキルの差、チームの生産性など色々な課題があります。

そんな中Googleの研究チームは、高いチームワークを発揮して「効果的なチーム」をつくるにはどうしたらよいか?を解き明かしています。

https://rework.withgoogle.com/jp/guides/understanding-team-effectiveness/steps/introduction/

そもそも「チーム」ってなに?

効果的なチームを考えるには、そもそもチームが何なのか定義する必要があります。Googleの研究チームは基本的な定義として「ワークグループ」と「チーム」を定義しています。

ワークグループ:相互依存性が最小限という特徴があり、組織または管理上の階層関係に基づいています。ワークグループのメンバーは、情報交換のために定期的に集まる場合があります。

チーム:メンバーは相互に強く依存しながら、特定のプロジェクトを遂行するために、作業内容を計画し、問題を解決し、意志決定を下し、進捗状況を確認します。チームのメンバーは、作業を行うために互いを必要とします。

Google「効果的なチームとは何か」を知る

Google研究チームは、この2つのうち「チーム」について考察することにしました。会社には様々な単位の組織があります。「部」や「課」など組織図上でのグループは、必ずしもメンバーが共同で作業をしている訳ではありません。例えば営業部では、同じグループに所属はしていてもメンバーはそれぞれ別のお客様を担当していて特に一緒に仕事をしている訳ではないといったケースです。

「効果的なチーム」を定義する

「チーム」が定義できたところで、次は「効果的なチーム」について考えます。まずチームを評価する指標を考えてみましょう。書いたコードの数、修正したバグの数、顧客満足度などでしょうか?でもどの指標も不完全です。なぜならこれらの数は量の評価である質の評価ではないからです。

Googleの研究チームはヒアリングを重ね、組織やチームの階層によって重要な指標と考えているものが異なることが分かりました。マネジャーは売上や立ち上げたサービスなどの「結果」、チームメンバーは「文化や風土」、中間のチームリーダーはビジョンや目標など、大局的な問題とメンバー個人の問題の両方でした。

そこで売上目標に対する実績とマネジャー・チームリーダー・チームメンバーの評価を組み合わせてチームの効果性をはかることにしました。

そしてチームリーダーには以下の設問に対し同意するかどうか尋ねてみました。

・チームの力学: チーム内で異論を唱えることに不安を感じない。
・スキル: 自分は課題や障壁をクリアするのが得意である。
・性格的な特性: 自分は信頼の置ける社員である。
・感情的知性: 他人が抱える問題には関心がない。

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「効果的なチーム」の力学

調査の結果、Googleの研究チームは、メンバーが誰かということよりもメンバー同士がどのように協力しているかが効果的なチームには大事だということを突き止めました。その重要な因子を5つ挙げています。

心理的安全性:他のメンバーに対して自分の過ちを認めたり、質問をしたり、新しいアイデアを披露したりしても、誰も自分を馬鹿にしたり罰したりしないと信じられる余地があります。
相互信頼:相互信頼の高いチームのメンバーは、クオリティの高い仕事を時間内に仕上げます。
構造と明確さ:効果的なチームをつくるには、職務上で要求されていること、その要求を満たすためのプロセス、そしてメンバーの行動がもらたす成果について、個々のメンバーが理解していることが重要となります。
仕事の意味: チームの効果性を向上するためには、仕事そのもの、またはその成果に対して目的意識を感じられる必要があります。 仕事の意味は属人的なものであり、経済的な安定を得る、家族を支える、チームの成功を助ける、自己表現するなど、人によってさまざまです。
インパクト:自分の仕事には意義があるとメンバーが主観的に思えるかどうかは、チームにとって重要なことです。 仕事の意味は属人的なものであり、経済的な安定を得る、家族を支える、チームの成功を助ける、自己表現するなど、人によってさまざまです。

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一番大事なのは「心理的安全性」

チームの効果性に影響を与える5つの因子のうち、圧倒的に重要なのが「心理的安全性」だそうです。心理的安全性が高いチームは離職率が低く、収益性が高いなどの特徴があるのです。

心理的安全性とは「対人関係においてリスクのある行動をしてもこのチームでは安全であるという、チームメンバーによって共有された考え」ということです。自分のミスを理由に他のメンバーから非難されるかどうか、無知だと思われるかもしれない質問を投げかけることができるかどうか。こういったリスクのある行動を取っても馬鹿にされないと思えるチームが心理的安全性が高いチームと言えるでしょう。

「心理的安全性」を高めるには?

パフォーマンスの高いチームの最も重要なポイントが心理的安全性の高さだと分かりましたが、いったいどうやったら心理的安全性が高くなるのでしょうか。

チームの心理的安全性が高いかどうかは、チームリーダーの振るまいが重要です。具体的にはメンバーの話を聞くこと、メンバーを理解すること、対人関係において相手を受け入れることです。実際に話を聞いたり理解することも大事なのですが、その姿勢自体を相手に伝えることも大事です。話を聞いてもらえている、自分を理解してもらえているという実感を得ることが大事なのです。

相手の話を聞いているときには聞いていることを示すためにうなずいたり積極性を示すために目を合わせる、学ぶ意欲があることを示すために相手に質問をする、目の前の会話に集中していることを示すためにノートPCを閉じる、など。

https://docs.google.com/document/d/1M2HvwvzFXfnNJkt-r9s4XXQtNl8YeVHfEpoICwzNIPo/edit

Googleの研究チームは、パフォーマンスが高いチーム、すなわちチームワークという抽象的なことばの源泉を具体的に解明することにチャレンジしました。チームワークはチームメンバーの信頼感からくるのですが、その信頼感はつまり「心理的安全性」ということ。失敗してもレベルの低い質問をしても全然OKという安心感がなければ本音で議論はできません。失敗して怒られるぐらいだったらチャレンジはしないという気持ちになり、メンバーの成長は止まってしまいます。

チームの心理的安全性を高めるにはリーダーの振るまいがとても大事なのですが、わたしたち個人レベルでもできることがあります。それは、目の前の仕事を単なる作業ではなく成長・学習の機会ととらえること、自分も含めて人はミスをするものと認識する、なにごとにも好奇心を持ち積極的に質問すること。これらをメンバー全員がそれぞれ心掛けることでチームの心理的安全性は高められるのです。