「働き方改革」ってざっくり言うとなんのこと?

最近ニュースなどでよくに耳にする「働き方改革」。人手不足を背景に働く環境を改善しようと政府が進める取り組みです。働き方改革は注目され始めてからまだ数年しかたっていない新しい言葉です。下のグラフはGoogle Trendsで調べた「働き方改革」というキーワードの人気度です。2017年頃から増えていますね。 まだ新しい言葉ということもあり、よく耳にはするけど実際どんな内容なのか詳しくは説明できないという人も多いのではないでしょうか。そんな「働き方改革」についてどのような取り組みなのかまずはざっくりと見てみたいと思います。

働き方改革の4つのポイント

働き方改革には、大きく分けて4つのポイントがあります。「長時間労働の是正」「同一労働同一賃金」「賃金引上げと労働生産性の向上」「柔軟で多様な働き方の容認」です。政府がまとめた働き方改革実行計画では細かい項目がいろいろとあるのですが、おおまかにカテゴライズすると4つのポイントにまとめられます。これを押さえれば働き方改革の概要がつかめますね。

長時間労働の是正

働き過ぎを防ぎながら「ワーク・ライフ・バランス」の実現を目指します。働き方改革の大きな目的は労働者が働きやすい環境の実現ですので、長時間労働が蔓延している状況ではこれを実現できません。長時間労働をなくし年次有給休暇を取りやすい環境の整備を目指します。

同一労働同一賃金

同じ企業で働く正社員と非正社員の不合理な賃金の格差をなくし、どのような雇用形態であっても納得して働けるようにすることです。人手不足のいま、正社員だけでなく多様な働き方や雇用形態を認め、幅広い人材を活用しなければなりません。現状では非正社員は正社員と同じ仕事をしているのに正社員と待遇の差が付けられており、働く人のモチベーション低下を招いています。

賃金引上げと労働生産性の向上

日本は先進国の中で労働生産性が低いとされています。労働生産性とは労働者一人あたりが1時間に生み出す成果の指標です。日本全体の労働生産性を向上させ企業の収益を上げることで働く人の賃金引上げを目指します。労働者の所得が増えれば経済の好循環を生み出します。

柔軟で多様な働き方の容認

子育てや介護と仕事の両立、女性・若者の人材育成、高齢者の就業促進、障碍者の就労支援、外国人材の受け入れ、転職・再就職支援、副業・兼業の容認など、働く人に合わせた柔軟で多様な働き方を認める環境を整備します。

働き方改革の背景

働き方改革について政府が推進したり各企業が色々な取り組みをする背景は何でしょうか。次のグラフを見てください。

国立社会保障・人口問題研究所の試算によると日本の総人口は2015年の1億2,709万人から45年後の2060年には9,284万人に減少するとされています。総人口の減少に伴い、生産年齢である15歳~64歳の人口も2015年の7,728万人から4,793万人に減少する見通しです。いかがでしょうか。今後45年間に生産年齢の人口=労働者の人口が2,935万人も減る、つまり働く人が毎年65万人も減っていくのです。

ニュースで人手不足というキーワードを目にする機会が増え、実際に皆さんの職場でも人手が足りないという課題があることでしょう。こうやって数字で具体的に見ると、とんでもない数の労働者が減少していることが分かります。これが働き方改革に取り組まなければならない理由です。

労働力が減っていることを解決する方法として3つ考えられます。

  1. いまは働いていない層を働き手にする
  2. 少子化を食い止めて生産年齢の人口を増やす
  3. 労働生産性を上げる

1の「いまは働いていない層」というのは女性や高齢者などのことで、潜在的な労働力を活用するということです。2は出生率を改善する施策を打つということですね。3はニュースでもよく取り上げられますが日本の労働生産性は先進国の中で非常に低く、OECD加盟の35カ国中22位、主要7カ国では最下位です。

これが日本の企業が働き方改革を推進しなければならない背景です。 先に挙げた働き方改革4つのポイントにつながってきます。

まとめ

日本の企業が働き方改革に取り組まなければならない背景とその解決策、そして働き方改革そのものの内容をざっくり見てきました。ニュースなどで断片的に働き方改革をとらえていた人も何となく概要は理解できたのではないでしょうか。図にまとめると下のようになります。

今回はここまで。働き方改革のそれぞれの項目は改めて別ページにて解説します。