営業に必要なKPI管理とは?

会社の業績目標を設定しているのは当然のことでしょう。でも、その目標を達成するためにどんな取り組みをすべきか具体的に設定していない会社があるのではないでしょうか。単純に業績目標を設定するだけでは現場が何をして良いのか分らなくなってしまい目標達成が難しくなってしまうかもしれません。目標が達成できなかった時に何が悪かったのか振り返ることもできませんし、達成できたとしても何の取り組みのおかげかも分らず行き当たりばったりになりかねません。例えば売上目標を昨年の120%にするという目標を立てたとき、「新規訪問営業先を1ヶ月に30件にする」「既存顧客50社に新商品の提案を行う」など具体的な行動目標を立てることで、より具体的に目標達成が見えてきます。この目標達成に向けて具体的に設定した項目をKPI(Key Performance Indicator)と呼びます。それぞれのKPIを数値化して達成率を管理することをKPI管理といいます。業績目標も重要ですが実際の営業現場では日々KPIの達成率を見て進捗を管理することでよりきめ細かく行動やプロセスを管理できるようになります。

どうやってKPIを設定するの?

会社ではまず始めに業績目標を設定することでしょう。例えば「売上を昨年対比120%にする」という目標を掲げるとします。これを達成するために何が必要か考えてみます。「新規顧客を増やす」「既存顧客からの紹介案件を増やす」「客単価を上げる」などの項目が挙げられます。これらの項目を達成させるためにどのような取り組みが必要なのか、その取り組みを数値目標化するとどの程度の目標値かを決めます。この取り組みの数値目標がKPIです。業績に影響する項目と言えば見込み案件数、見積件数、受注率などの数字がありますが、これらを単純にKPIとするのではなく、業績目標から必要な取り組みを逆算して考えることが非常に重要になります。

KPIを設定するのはとても大事

もしKPIを設定せずに業績目標だけが掲げられている場合、半年や1年などその目標の期間が終わって最終的な結果が出るまで業績目標が達成できるのかどうか分らなくなってしまいます。中間で見直す指標もなく売上金額でしか進捗が追えませんので、自分たちの取り組みが正しいのか間違っているのかすら分りません。もしきちんと適切なKPIが設定されていれば目標達成のための具体的な取り組みが設定されその活動の目標値に対する進捗率を管理します。この進捗率と業績目標の達成率を比較し、乖離がある場合は活動内容の軌道修正を行うというPDCAサイクルが回せるようになります。

KPIを設定するコツとは

KPIは業績目標に繋がっていてかつ現場が達成可能な目標値にする必要があります。業績目標にリンクしていなければKPIを達成しても意味がありませんし、現場が到底達成できないような数値目標ではメンバーのモチベーションが上がりません。現場の実情や実力を加味して活動内容を決める必要があります。ゴールとなる業績目標があってその業績を構成する要素を分解して考えます。そして、それぞれの要素に必要な取り組みを設定します。この取り組みがKPIです。ゴールとKPIが連動していなければ意味がありません。

KPIを見える化しよう

せっかく設定したKPIが見えるようになっていない場合どうなるでしょうか。期初に決めた取り組み内容とそのKPIが形骸化してしまい、結局は期末の結果だけで判断するということになりかねません。日頃KPIが見える化されて常にメンバーが意識する状態でなければそのKPIは意味を成さないでしょう。管理者もKPIが見える化されていなければメンバーの実態が全く見えず適切な指導ができません。KPIが見える化されていればメンバー間のKPI進捗の差が見えるので、進捗が良いメンバーがなぜ良いのか、進捗が悪いメンバーは何が悪いのかをチェックしてそれぞれの良いところを分析することで、プロセスのどこに問題があるのかナレッジが共有できるようにもなります。KPIを分析する際には各KPIの進捗率だけでなく関連する数値も併せて分析することで業務全体の問題点を抽出し改善させることができます。

KPI管理の肝は運用

業績目標に連動するKPIがうまく設定できてもそのKPIをどうやって運用するかを決めなければ意味がありません。KPIは業績達成に必要な取り組みを具体的に定めたものです。そのKPIの進捗状況が業績目標が達成できるかどうかにかかっています。きちんとKPIをチェックしなければ結局は期末になるまで業績目標が達成できるかどうか分りません。期末の直前に達成できないことが分っても手遅れです。KPIはデータを収集するために現場の負荷が上がる場合があるので注意しつつ適切に情報を集めてKPIを管理しデータをもとに業務の改善を行います。そもそも集めている情報がKPIとずれていては改善に繋がりません。あまりKPIの数字にこだわり過ぎても本質的な改善に繋がらない可能性もあります。どんなデータを集めるか、集めたデータをどのように運用するかをあらかじめ決めておく必要があります。また運用できるKPIだけに絞ることも重要です。ビジネスには様々な数字があり販売管理システムなどからたくさんの数字を集計できますが、それらの数字をもとにあまりに多くのKPIを設定すると、結局現場では手が回らず何から手を付けて良いか分らなくなってしまいます。できる限りシンプルなKPIをシンプルな収集方法で数字を集めて定期的に進捗をチェックするというルールを設定します。そうやって無理のない管理でKPIを導入すると良いでしょう。