2020年に必要とされるビジネススキル トップ10

「世界経済フォーラム」というのをご存じでしょうか?スイス・ジュネーブに本部がある国際機関で、経済・政治・その他社会のリーダーが連携することで、世界が抱える課題の改善に取り組むことを目的として1971年にスイスの経済学者クラウス・シュワブによって設立されました。スイスのダボスで年次総会が開催されており選ばれた知識人や大手国際企業の経営者、国際的な政治指導者など各界のリーダーが集まり、世界の重大な課題について議論する場となっています。

その世界経済フォーラムが2016年1月に「2020年 必要とされるビジネススキルトップ10」を発表しました。ひとくちにビジネススキルと言っても様々なものがあります。世の中にビジネス書やビジネスに関するサイトなど情報があふれる中、世界を牽引するリーダーたちの会議から発表されたものなのであらゆるビジネスパーソンにとって参考になるはずです。

1位 Complex Problem Solving (複雑な問題解決能力)

2位 Critical Thinking (クリティカルシンキング)

3位 Creativity (創造力)

4位 People Management (人的マネジメント力)

5位 Coordinating with Others (関係調整力)

6位 Emotional Intelligence (感情知能)

7位 Judgement and Decision Making (判断力と決断力)

8位 Service Orientation (サービス志向)

9位 Negotiation (交渉力)

10位 Cognitive Flexibility (認識の柔軟性)

1.複雑な問題解決能力

英語で「Complex Problem Solving」と表現される能力で、難しい問題を解決する能力です。現代のビジネスは情報化が進み以前はできなかったことがITの活用でできるようになりました。ただし同時に複雑化しておりこれからはテクノロジーでは解決できないような課題にどう向き合うか、どのように課題を解決するかが非常に重要な能力になるでしょう。

2.クリティカル・シンキング

英語で「Critical Thinking」と表現される能力で、日本ではクリティカルシンキングや批判的思考と言われるものです。物事を客観的に捉え論理的に考えることを言います。思い込みや決めつけで一方的に判断するのではなく、様々な角度から物事を見て分析・判断します。ある出来事に対して本当なのか?なぜそうなのか?といった問いかけを通して物事の本質に迫ります。こういう思考ができる人は目先の出来事に振り回されず柔軟な考えを持てるのです。

3.創造力

英語で「Creativity」と表現される能力で、日本語では創造力となります。今までにない全く新しいものをつくりだす能力が創造力です。ただ単に頭の中での発想だけでなくそれを形にしてはじめて能力が発揮されます。

4.人的マネジメント力

英語で「People Management」と表現される能力で、日本語では人的マネジメント力となります。部下やチームのメンバーたちと良い関係を構築し、それぞれが最大限のパフォーマンスを発揮する組織を作る能力です。従業員のモチベーションの70%は上司に影響されるという調査結果もあるほどで、その組織が良いパフォーマンスが発揮できるかどうかは人的マネジメントの比重が大きいのです。

5.関係調整力

英語で「Coordinating with Others」と表現される能力で、日本語では関係調整力と言います。仕事は誰かひとりで行うものではありません。自分のチームにも何人もメンバがいますし、自社の他のチームや顧客、パートナー企業など様々な人や組織と調整しながら仕事が進んでいきます。これらの関係者が多いほどこれを調整する能力が非常に重要になります。人と人をつないで新しい関係をつくり新しいビジネスを生み出すようなことも含まれます。

6.感情知能

英語で「Emotional Intelligence」と表現される能力で、日本語では感情知能といいます。自分の感情を適切にコントロールしたり他人の感情を理解する能力です。近年のIT化でチャットツールなどにより手軽に簡易なコミュニケーションが取れるようになりました。電話や対面に比べてコミュニケーションそのものが簡素化されるので以前にもまして他者への理解や共感が重要になります。

7.判断力と決断力

英語で「Judgement and Decision Making」と表現される能力で、日本語では判断力と決断力です。情報化によって以前よりも容易に大量で複雑なデータを処理することができるようになりました。AIが分析して判断するための材料をそろえることも容易なことでしょう。でも最終的に判断して決断するのはその決断に責任を持つ人間にしかできません。

8.サービス志向

英語で「Service Orientation」と表現される能力で、日本語ではサービス志向といいます。最近では様々な商品がサブスクリプション型のサービス化されています。ビジネスを単発の商売ではなく継続的に顧客と関係を構築し利益を最大化させるという発想が求められています。これまでサービスという発想のなかった商品をどうやったらサービス化できるのか、発想力と幅広い思考力が必要でしょう。

9.交渉力

英語で「Negotiation」と表現される能力で、日本語では交渉力といいます。ビジネスは常に交渉です。交渉とは相手を打ち負かして自分にとって有利に進めるばかりではありません。相手の意見や要望を聞き、自分の要望とどうやって折り合いを付けお互いが納得できる妥協点に着地させるか。これがビジネスにおける交渉力です。

10.認識の柔軟性

英語で「Cognitive Flexibility」と表現される能力で、日本語では認識の柔軟性といいます。思い込みや先入観をなくして物事を柔軟に捉える能力のことです。物事を批判的に見るクリティカルシンキングの前提にある能力です。物事を客観的に考えるためにその材料となる事実を柔軟に認識して情報収集をすることは非常に重要です。物事を柔軟に捉えられないとたとえ物事を客観的に見ても柔軟な解決策に繋がりません。

まとめ

これらの能力は、この情報化社会で複雑化する問題を解決する際に非常に重要なものです。ITのテクノロジーが発達しAIなどによってビジネスの様々な局面がコンピュータ化されます。そんな中我々人間にしかできないこれらの能力の重要性が今後さらに高まっていくことでしょう。