ビジョン・ミッション・バリュー

ビジョン・ミッション・バリューの違い

自分の勤めている会社に「ビジョン・ミッション・バリュー」というものはありますか?会社に「ビジョン・ミッション・バリュー」があってもそれを普段から意識して仕事をしたり自分の上司や社長が自社の「ビジョン・ミッション・バリュー」について話をしているでしょうか。

そもそもこの「ビジョン・ミッション・バリュー」とは何でしょうか。簡単に言うと組織のありたい姿や役割を明文化したものです。それぞれをもう少し説明すると以下のとおりです。

ビジョン(Vision):組織が目指す将来的にありたい姿
ミッション(Mission):組織が果たすべき使命や目的、何のために存在しているのか
バリュー(Value):組織が共有する価値基準や価値観、すべての行動の基準

組織が何のために存在していて、将来的にどんな組織でありたいのか。そのために組織に所属する人間はどんな価値観で行動すべきか。これを定義したものが「ビジョン・ミッション・バリュー」なのです。

「ビジョン・ミッション・バリュー」という概念はアメリカの経営学者ピーター・ドラッカーが提唱したものです。ミッションとは社会において何を実現したいのか、ビジョンとはそのミッションが実現した姿だと説いています。

うちの会社には経営理念ならある

私が勤めている会社には明確なビジョンがありませんが経営理念はあります。お客様に貢献するといったようなありきたりなものです。経営理念とは、組織の社会に対する根本の考えで、自社が行っている事業を通して社会にどのような貢献ができるのかということです。

経営理念において大事なのはどのように貢献するかということです。つまり、単にお客様に貢献するというのはすべての会社に当てはまる当たり前のことなので、これは経営理念とは言えないのです。同じ理由で従業員を大事にする、企業価値を最大化する、社会の役に立つといったことばも経営理念としては成立していません。なぜ社会に貢献したいのか、どうやって貢献するのか、自社独自の考えを表さなければならないのです。

少し脱線して経営理念の話になりましたが、ビジョン・ミッション・バリューと無関係ではありません。特にミッション・バリューに近いものです。なぜ社会やお客様に貢献したいのか、どうやって貢献するのかというのは、その企業の価値観や果たすべき社会的使命のことだからです。従来経営理念として古くから多くの企業で掲げられていましたが、これを分解して、より具体的に明文化したものがミッション・バリューです。

会社にビジョンがない

話を戻しますが、私が勤めている会社には明確なビジョンがありません。皆さんの中にも、自分が勤めている会社にビジョンがない、もしくはビジョンはあるけどとてもありきたりで抽象的な内容なのでピンと来ないというケースもあるかと思います。

会社に明確なビジョンがないとどうなってしまうのでしょうか。ビジョンとは会社が目指す将来的にありたい姿です。つまり将来の方向性のことで、自分たちの事業の目的でもあります。将来的にありたい姿が明確化されていることで、目的が明確化されます。この姿になるということが事業の目的になるのです。そして人は目的がなければ動きません。

例えば山登りを計画するとします。どの山に登るのか決めないまま登ることがあるでしょうか。漠然と「とりあえず山に登る」という目標だけで人は動けるでしょうか。登る山が富士山なのかエベレストなのか高尾山なのか。登る山によって登山時に持って行く装備や事前の体力づくりなどの準備作業が変わってくるでしょう。

また何のために山登りをするのか目的が明確でなければモチベーションが上がらないでしょう。日本で最も高い場所で日の出を見たい、世界最高峰の山に登りたい、スリルを味わいたい、美しい自然に触れたい、健康のためなどなど。様々な目的を持って登らなければ登る意欲が上がりません。

つまり人がアクションを起こすには目的、すなわちビジョンが必要だということです。ビジョンがないと何のためにどうやってどうなりたいのかが全く分からない会社ということになります。人は過ごす時間の大半を仕事に費やすものです。なんだか分からない会社で働きたいと思うのでしょうか。

ビジョンがなければ自分で作るしかない

会社にビジョンがないなら自分でつくるしかありません。一従業員である自分ではそんな大きなものをつくれるはずがないと思われるかもしれません。確かに会社のビジョンは経営層がつくるものです。でもマネジャであれば自分が管轄しているチームの範囲でつくることはできるでしょう。

会社のビジョン・ミッション・バリューがなくでも社是や経営理念・企業理念など、会社の考えを明文化しているものはあるはずです。これをもとに自分の会社がどのような方向性で進みどうなっていきたいのかをマネジャーなりに考えます。自分が管轄しているチームがその経営理念等に書かれていることを考慮しつつ、どのように貢献できるのかを定義します。つまり自分たちの部署の社内もしくは社会における役割を考えます。

そしてつくった自分たちなりのビジョンをもとに自分たちの事業の目的をチームメンバー共有してください。 きっとメンバーたちはひとつの共通目的に向かって自律的に動けるようになります。 そして今まで会社のビジョンがなくモチベーションが上がらなかったり成果がでなかったチームが目的意識を持つことで成果があがるようになるでしょう。