働く環境が変わる、「ハコ」中心から「ヒト」中心へ

急速に増えるコワーキングオフィス

近年コワーキングスペースが日本国内で急速に増えています。米国発のWeWorkは2017年に日本法人を設立し、2018年に日本国内拠点を開設しました。

https://www.wework.com/ja-JP

企業で働く人やフリーランス、スタートアップなど様々な背景を持つ人が執務スペースや会議室などを共有しながらそれぞれ独立した仕事をするのはシェアオフィスと同じですが、価値観を共有し参加者がコミュニケーションを取ることで親睦を深め新たな発想や新たなビジネスに繋がる点がコワーキングの特徴です。

働く場所が多様化してきている

コワーキングオフィスが増えているとはいえ、まだまだ従来のオフィス空間の方が圧倒的に多いでしょう。しかし、一昔前とは異なり働く場所は多様化してきています。従来のオフィスに加えシェアオフィスやコワーキングスペース、移動が多い営業のためのサテライトオフィス。喫茶店や自宅などもテレワーク・モバイルワークの場所となります。

みんな同じ場所で働く必要ある?

働く場所が多様化してきているのはなぜでしょうか。これまでは同じオフィスに働くひとが全員同じ時間に集まって仕事をするのが常識でした。でも同じ時間に同じ場所で仕事をする必要が果たしてあるでしょうか。

仕事内容によってはチームのメンバーが同じ場所にいる方が都合がよいケースもあるでしょう。しかし、すべての仕事がそうとは限りません。成果さえ出せれば働く場所は関係ないのではないでしょうか。働くひとの方が場所に合わせるのではなく、仕事の内容や働くひとの都合によって働く場所を選ぶ。これからはそういう時代なのです。

「ハコ」という概念の終わり

これまで企業では働くひとをいかに効率よく同じ空間に配置するかがオフィス設計で重要なポイントでした。最低限の会議室とできる限り多くの座席を並べられるか。空間効率を上げることでスペースを節約でき、賃料を抑えることができます。

つまりこれまでは従業員の数から部屋の広さや机のサイズを決め、什器をどこにどうやって配置するかという物理的な「ハコ」の設計がオフィスづくりの中心でした。

しかし多様化する働く場所の文脈において、オフィスをとらえる概念として物理的な「ハコ」を中心に考える時代ではなくなりました。

オフィスは「ヒト」を中心に

物理的なハコがオフィス設計の中心ではなくなり、「ヒト」を中心に考えることが重要になります。仕事の主役はハコではなくヒトだからです。ヒトの方にハコを合わせることが求められます。

働くひとのコミュニケーションが活発になるように座席を配置する、あえて人がすれ違うように導線を設計して自然なコミュニケーションが生まれるよう仕向ける、クリエイティブな職種のメンバーが集中できるスペースを確保するといった具合です。

働く場所のつくりによってコミュニケーションが変わりクリエイティビティが上がる、そしてイノベーションに繋がります。ヒトとコミュニケーションをオフィスづくりの中心に据え、そこで働くひとが最大のパフォーマンスを発揮させるオフィスはどのようなものなのか。メインオフィスだけでなくコワーキングスペースやサテライトオフィスなど働く場所も幅広く検討しなければなりせん。

つまりこれからのオフィスづくりのポイントは、ヒト中心のコミュニケーション活性化とイノベーションを起こすための多様性(ダイバーシティ)の確保なのです。